横浜競馬場(現在は「旧根岸競馬場」として知られる)は、日本で最も古い洋式競馬場として知られています。その歴史や特徴、そして現在の姿について詳しくご紹介します。
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歴史
- 開設時期:横浜競馬場は、1866年に外国人居留地内の娯楽施設として開設されました。当初は簡易的な作りでしたが、1870年には正式な競馬場として整備され、国際的な社交の場として発展しました。
- 重要な出来事:
- 1866年:開港後、居留地の外国人が主催する競馬大会としてスタート。
- 明治期:イギリス式の近代的な競馬ルールが導入され、日本の競馬文化の基盤となりました。
- 1923年:関東大震災で被害を受けるも再建され、さらに大規模なスタンドが建設されました。
- 1940年:太平洋戦争の影響で競馬場としての利用が停止。
- 閉鎖とその後:戦後、競馬場としての役割は果たされなくなり、跡地は1954年に「根岸森林公園」として整備されました。
競馬場の特徴
施設のデザイン:旧根岸競馬場のスタンド(観客席)は、モダンな洋式建築として知られています。現在もその一部が遺構として残されており、当時の華やかな雰囲気をしのぶことができます。
競馬文化の発展への寄与:横浜競馬場は、日本における競馬文化の発祥地のひとつとして位置づけられています。西洋式の競馬ルールや馬券制度の導入に貢献しました。
現在の姿:根岸森林公園内の遺構
旧横浜競馬場の跡地は、現在「根岸森林公園」として整備され、市民の憩いの場となっています。
- スタンド遺構:現存するスタンド部分は、歴史的価値が高い建造物として注目されています。崩壊を防ぐための補強工事が施されていますが、立ち入りは禁止されています。
- 公園の特徴:
- 広々とした芝生広場や遊歩道が整備され、四季折々の自然が楽しめます。
- 公園内には「馬の博物館」もあり、競馬場の歴史や日本の馬文化について学べます。
- アクセス:
- 最寄り駅:JR「山手駅」または「根岸駅」から徒歩約15~20分。
- 公園内に駐車場もあるため、車でのアクセスも可能です。
馬の博物館
根岸森林公園の敷地内には「馬の博物館」があり、旧競馬場の歴史を知ることができます。
- 展示内容:日本における馬文化の歴史や競馬のルーツを紹介。実際の馬具や資料、競馬に関連する貴重な品々が展示されています。
- イベント:馬に触れる体験イベントや講演会も開催されており、家族連れや歴史好きにも人気です。
※馬の博物館は2024年現在、老朽化に伴う整備工事のため休館中。
見どころと注意点
- 見どころ:
- 旧スタンド遺構:荘厳な建築デザインは、一見の価値があります。
- 公園内の自然:桜や紅葉の季節は特に美しく、散策に最適です。
- 馬の博物館:競馬や馬に興味がある方におすすめのスポットです。
- 注意点:
- 旧スタンド遺構には安全のため近づけません。遠くから見学する形になります。
- 公園内は広いため、歩きやすい靴を着用することをおすすめします。
まとめ
横浜競馬場は、近代日本の競馬文化を象徴する重要な場所です。その歴史は、単なる娯楽の場にとどまらず、日本における西洋文化の浸透や産業発展にも大きく寄与しました。現在では、公園内の遺構や博物館を通じて、その歴史を垣間見ることができます。
ぜひ一度、旧横浜競馬場跡と根岸森林公園を訪れ、その壮大な歴史に思いを馳せてみてください。