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「新装版 銀河鉄道の夜」/大人におすすめのイチオシ絵本

大人にこそおすすめしたい絵本。その一つが藤城清治さんの切り絵画本『新装版 銀河鉄道の夜』です。

宮沢賢治原作の有名な作品。幻想的な切り絵で見るといっそうロマンチックに。大人になってからのほうが藤城清治さんの影絵の魅力がしみじみと心に浸透してくる気がします。

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ストーリー

年に一度の《銀河のお祭り》の夜、ジョバンニはさびしい気持ちで町と反対の黒い丘の上にいました。すると、どこからか「銀河ステーション・・・」という声が聞こえたと思うと目の前がパッと明るくなり、気がついたらジョバンニはゴトゴト走る鉄道列車の中で座席に座っているのでした。

銀河を走る鉄道列車の車内はがら空きでしたが、ふと見るとすぐ前の席に大好きな仲よしのカンパネルラが乗っているではありませんか。少し青ざめて苦しそうなカンパネルラ・・・。

こうして不思議な銀河鉄道に乗って、ジョバンニとカンパネルラの旅が始まりました。列車は天の川の左の岸に沿って南の方へと走っていき、二人は不思議なものや美しいものをたくさん目にします・・・。

作品について

本作品は宮沢賢治さんの普及の名作『銀河鉄道の夜』をもとに、ストーリーを大幅に簡略化し、文章も現代風にわかりやすく変更したものです。謎めいて幻想的な『銀河鉄道の夜』と、独特の個性と世界観を持つ藤城清治さんの影絵が見事に融合し、アートブックともいえる素晴らしい絵本に仕上がっています。

本作品は1982年に刊行されたものの新装版で、40年前のフィルム画像をデジタルリマスターして美しく復元し、ページを増量して影絵ひとつひとつを余裕をもたせてレイアウトしなおしてあります。

作者について

文・絵:藤城 清治

藤城清治(ふじしろせいじ)さんは日本を代表する影絵作家。大正13年生まれの藤城さんは12歳から油絵等の勉強を始め、22歳で人形劇・影絵の世界に出会いました。1956年より開始した影絵劇『銀河鉄道の夜』は2000回以上上演されています。

宮沢賢治原作の作品も多く手掛けており、絵本『銀河鉄道の夜』で1983年にチェコスロバキアのブラチスラヴァ国際絵本原画展で金のリンゴ賞を受賞、『画本 風の又三郎』では2014年に第24回 宮沢賢治賞を受賞しています。

功績は高く評価されており、1989年には紫綬褒章を、1995年には勲四等旭日小綬章を受章しています。

深掘り情報

『銀河鉄道の夜』は宮沢賢治さんが亡くなったのちに草稿として発見された作品で、第1次稿から第4次稿まで存在します。『新装版 銀河鉄道の夜』は最も一般に普及している第4次稿をもとに制作されています。

第3次稿までは「銀河鉄道の旅はブルカニロ博士の実験により主人公が見た夢だった」という結末になっていますが、第4次稿には博士は登場しません。

また、カムパネルラが川で行方不明になる印象的な挿話は第4次稿で新たに追加されたものです。

いずれにしても第4次稿までしか書かれていないので、最終的に宮沢賢治さんがどのような物語にしたかったのかはわからずじまいです。第5次稿以降がもし書かれていたなら、また別の展開や結末があったかもしれません。

なお、『宮沢賢治全集 7』(ちくま文庫) は第1次稿~第3次稿も併せて掲載しているのでおすすめです。

関連グッズ

影絵『銀河鉄道の夜』のDVDが販売されています。

関連施設

山梨県昇仙峡に「昇仙峡 影絵の森美術館」、長野県白樺湖湖畔に「世界の影絵・きり絵・ガラス・オルゴール美術館」、北海道遠軽町の「木のおもちゃワールド館ちゃちゃワールド」内に「コロポックル影絵美術館」、栃木県那須町に「藤城清治美術館」が開設されています。

作品の感想・口コミ

「影絵の美しさにただただ感動。ダイジェストストーリーを流し読みながら絵を楽しむ本。」

「子供用と大人用の2冊を用意しておく必要がある。宝物のような絵本。」

「原作の難解さがなくなっているので、とても読みやすい。もっと大判で読みたい。」

作品情報

書名 新装版 銀河鉄道の夜
作者等 原作:宮沢 賢治
文・絵:藤城 清治
出版社 講談社
発行年月 2022年08月

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[この記事を書いた人] さんぽ

こんにちは、「さんぽ」と申します!
昭和生まれのシニア世代ですが、新しいことに挑戦するのが大好きです。特にVRやMRなどの最新技術には目がなく、仮想空間の可能性を探求しています。現代の技術と未来の世界が融合する瞬間に触れると、わくわくが止まりません!

一方で、歴史的な名所を訪ね歩くのも私の大きな趣味です。時代を超えて残る建築物や風景に触れるたび、先人たちの知恵や努力に思いを馳せています。旅先では、アナログ腕時計と愛用のトラベラーズノートを手に、出会った景色や感じたことを手書きで記録するのが私流の楽しみ方です。

「新しいことも、古いことも」どちらも愛しながら、毎日を楽しく過ごすことをモットーにしています。どうぞよろしくお願いします!

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