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【防災】災害時に備えて用意しておきたいソーラーパネル&ポータブル電源。購入前に知っておくことは?

非常災害時に備えてソーラーパネル&ポータブル電源を購入する人が増えています。電源が確保できればスマホが使えるので、データ通信や通話ができ、情報の収集にも役立ち、ライトも使えます。

ソーラーパネル&ポータブル電源のセット価格は5万円ぐらいからありますが、大容量のものは価格もそれなりに高くなります。いざという時のために太陽光発電の実情を知り、普段から使い方に慣れておくことが大切なので、予算に合わせて実用的なものを選びましょう。

災害時に備えて用意しておきたいソーラーパネル&ポータブル電源。購入前に知っておきたいことをまとめました。

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このページの目次

ソーラーパネルはできるだけ大きい方がいい

ソーラーパネルは面積が大きいほど発電量が増加します。ソーラーパネル1平方メートルあたりの発電量がおよそ200Wとすると、1時間に50Wの電力を発電するためには50cm×50cmのソーラーパネルが必要になります。

非常災害時やアウトドア等でパネルを持ち運びすることがあるなら、あまり大きいものは実用的ではありません。

携帯向けで人気の「BigBlue 28W ソーラーパネル」は折り畳み式の4枚構成で、開いた時のサイズは約28cm×8.4cm。1時間に最大28Wを発電するので、20000mAhのモバイルバッテリーを200W(AC100V×2A)で10時間で満充電できるとすると、ソーラーパネルでは71時間かかる計算になります。

「EcoFlow 160W ソーラーパネル」は折り畳み式の4枚構成で157cm×68cmとかなり大きめになります。仕様によると256Whのモバイルバッテリーを2.4~4.8時間で満充電にできるとのこと。

ソーラー一体型のモバイルバッテリーのように小さなソーラーパネルが付いている製品も多く販売されていますが、そのほとんどの製品は太陽光による満充電時間が公開されていません。充電時間が記載されていた製品によると、20000mAhのモバイルバッテリーを満充電にするのにかかる時間は300時間。太陽光のみで満充電にするにはかなり日数がかかります。

電源容量は何を使いたいのか考えて選ぶ

ポータブル電源の容量はいろいろありますが、そもそも非常災害時に何をつなぎたいのか、どんな電化製品を使いたいのかを考えて選ぶことが大切。スマホを充電するだけならポータブル電源の容量は小さくてもいいかもしれませんが、電熱系の家電をつなぐ場合は定格出力の高いものを選ぶ必要があります。

一般的な家電の電力消費量はおおむね次のとおり。

  通常運転時 備考
エアコン(10畳用) 冷房580W、暖房660W 起動時2倍
電気カーペット(3畳用) 400W~800W  
電気毛布 強60W~弱30W、  
扇風機 50W 起動時2倍
液晶テレビ 210W  
照明 LED10W、蛍光灯40W  
掃除機 強1000W~弱200W 起動時2倍
ドライヤー 1200W  
洗濯機 500W  
冷蔵庫 150W~250W 起動時2倍
電子レンジ 500W~1500W  
炊飯器 1300W  
スマートフォン 10W  
ノートPC 60W  
デスクトップPC 100W  

モーターを持つ家電の場合は起動時に瞬間的に大きな電力を消費します。一般的な製品の場合、通常運転時の2倍以上の電力が必要だと考えておいた方が安全です。

たとえばJackery社の製品の場合、容量のバリエーションが240/400/708/1000/1500Whとあり、価格も3万円~18万円の幅があります。

公式サイトによると「Jackery ポータブル電源 240」と「Jackery ポータブル電源 1500」でまかなえる電気製品の目安は次のようになっています。

《Jackery ポータブル電源 240》

スマートフォン(18W)であれば約14回充電ができるため、4人家族なら3日分の充電が可能。さらにノートPCなら約3回、テレビは4時間、扇風機なら9時間使用できる。
Jackery公式サイト

《Jackery ポータブル電源 1500》

スマートフォン(18W)約74回、ノートパソコン(30W)約16回の充電が可能です。また、使用時間の目安としては5Wライトなら約105時間、車載冷蔵庫は約90時間の使用が可能。

1800Wの定格出力に対応しているため、ホットプレートやファンヒーター、ポータブルクーラー、炊飯器、ドライヤー、電気ケトル、電動ドライバー、電子レンジ、コーヒーメーカーなど消費電力が1800W以内の電化製品を使用することができます。
Jackery公式サイト

Jackery社の ポータブル電源を例に、容量と出力を見てみましょう。

  容量 定格出力
Jackery240 241Wh 200W
Jackery400 403Wh 200W
Jackery708 708Wh 500W
Jackery1000 1002Wh 1000W
Jackery1500 1534Wh 1800W

《Jackery ポータブル電源 240》は容量241Wh/定格出力200Wなので、トータル出力が60Wのスマホ充電器をつなぐ程度なら余裕ですが、400Wの電気ポットでお湯を沸かすことはできません。

《Jackery ポータブル電源 1500》くらいになると電源容量は1534Whで定格出力も1800Wまで対応しているので、1200Wの5合炊飯器も1時間くらいなら利用が可能です。

ちなみにポータブル電源で実際に使える電力は変換効率を考慮しなければならないので、実際に使える電力量は少なくなります。1500Whの容量を持つ製品であっても、実際に使えるのはその80%=1200Wh程度になります。そのあたりを考慮してWh数が大きめのものを選んでおいた方が安心です。

普段使い⇒深夜電力を使って充電する

ポータブル電源は家庭用電源で充電できます。Jackeryの公式サイトによると、家庭用電源で満充電にした場合の電気代は次のようになっています。

ポータブル電源の充電に必要な電力量は、容量や種類によって異なりますが、充電1回あたりの電気代は約8円から68円程度です(電力量単価:1kWhあたり27円)。

下記の計算結果は、ACアダプターの転換率が85%と仮定したものです。

型番 満充電までの所要電力(KW) 一回の満充電の電気代(円)
ポータブル電源240 0.282 8
ポータブル電源400 0.471 13
ポータブル電源708 0.824 22
ポータブル電源1000 1.176 31
ポータブル電源1000 pro 1.178 31
ポータブル電源1500 2.045 54
ポータブル電源2000 pro 2.541 68

⇒Jackery公式サイトより

電気料金が安い夜間に充電しておいて昼間に使うようにすれば、夜間は昼間と比べて1kWhあたり10円ほど安いので電気代の節約になります。

ポータブル電源をACコンセントにつないだり切ったりするのがいちいち面倒であれば、Ecoflow社の「River2」などのようにスケジュール管理ができるポータブル電源の購入をお勧めします。

大がかりなシステムでなければ普段使いは難しい

本格的なソーラーシステムを導入するのと違い、ポータブル電源とソーラーパネルを組み合わせて普段使いした程度では電気料金を大幅に下げるのは難しく、大きなメリットにはつながらないかもしれません。

毎月の基本料金を下げたり、大きな電力を必要とする機器の給電を肩代わりできるほど発電できるのならばいいのですが、屋根いっぱいにパネルを取り付けない限り難しいと思われます。

ちなみに電力会社の基本料金は契約容量によって異なり、東京電力の場合を例に挙げると次のようになっています。(2024年1月時点)

契約容量 基本料金
10A(1kVA) 295円24銭
15A(1.5kVA) 442円86銭
20A(2kVA) 590円48銭
30A(3kVA) 885円72銭
40A(4kVA) 1,180円96銭
50A(5kVA) 1,476円20銭
60A(6kVA) 1,771円44銭

60A(6kVA)の契約をしている家庭では、瞬間的に6000W以上の電力がかかるとブレーカーが落ちます。家庭で使う最大電力を5000W以下に抑えれば契約容量を50Aに下げることができます。

シンプルに考えると、毎月の基本料金をワンランク下げるためには1kVA(1000W)分の電力をソーラーパネル&ポータブル電源ポータブル電源で賄う必要があります。

基本料金を下げて1ヵ月あたり300円=年間3600円を浮かせられても、それだけではソーラーパネル&ポータブル電源の維持費には到底足りません。

また、日中の数時間で1000W稼げるソーラーパネルとなると、1時間あたり200W稼ぐ1平方メートルのサイズのパネルが2~3枚は欲しいところです。このサイズになるとソーラーシステムを導入するのと同じです。

ソーラーパネルの寿命は25~30年、ポータブル電源の寿命は10年ほどと言われていますから、ポータブルで揃える場合は初期投資分の金額を数年で取り戻すことができなければ普段使いのメリットはないと考えられます。

ソーラーパネルはあくまでも非常災害時・車中泊・アウトドア用と割り切って使うのが無難です。

ソーラーパネル&ポータブル電源はセット購入が割安

ポータブル電源とソーラーパネルを組み合わせるつもりなら、同じメーカーのものをセットで購入するのが動作・性能面で安心。価格も割安になります。

有名メーカーはJackery、EcoFlow、BROWEY、BLUETTI、BALDRなどが挙げられます。価格はメーカーによって差があり、価格設定の高い製品にはそれなりの付加価値があります。

Jackery Solar Generator 300 ポータブル電源 & Jackery SolarSaga 40 Mini  ソーラーパネル セット 288Wh

Jackery Solar Generator 400 ポータブル電源(400Wh) &  SolarSaga 100 ソーラーパネル(100W) セット 

Jackeryはポータブルサイズのソーラーシステムを扱うメーカーの中では最もポピュラーです。価格的にも手頃なのでおすすめです。

EcoFlow RIVER 2 ポータブル電源(256Wh) & ソーラーパネル(110w) セット

EcoFlow RIVER 2 Pro ポータブル電源(768Wh) & ソーラーパネル(160w) セット

EcoFlow社のポータブル電源はスマートフォンから制御でき、充電/給電のスケジュール管理も可能なハイスペックな製品です。

メーカーごとにこだわりがあるので、2~3社を比較して検討しましょう。

「衛星インターネット」の導入も考えたい

ソーラーパネル&ポータブル電源を導入してスマートフォンやPCに給電できたとしても、非常災害時にキャリア回線そのものが使えなくなったら手の打ちようがありません。

そんな不測の事態に備えて用意しておきたいのが衛星インターネット。2024年1月時点で日本国内で利用できる衛星インターネットサービスは「Starlink」だけです。

Starlinkの衛星インターネットを利用するには利用場所固定のレジデンシャルプラン(6,600円)かモバイル対応のROAMプラン(9,900円)の契約が必要。ただしROAMプランは利用しない月を無料にするシステムがあるので非常用に向いているといえます。

現在はStarlink以外に選択肢がありませんが、2024年以降に通信衛星とスマートフォンを直接通信させるサービスが導入される予定になっており、緊急時に基地局が使用不能になってもスマホで連絡が取れるようになる予定です。ただし導入当初は法人向けだったり、SNS等の低負荷通信に限定されたり、通信速度が抑えられたりする可能性が高く、現在のStarlinkのようにインターネットが自由に使えるようにはならないかもしれません。

2026年を目標に「AST SpaceMobile」が準備を進めており、日本国内のキャリアではが対応する予定です。

NTTは「Kuiper Systems」、KDDIとSoftbankは「Starlink Buissines」の導入を発表していますが、導入時期は2024年以降とのこと。楽天モバイルも「AST SpaceMobile」と提携して2026年以降のサービス開始を目指しています。

国内キャリア 提携予定の衛星インターネット
NTT(NTTドコモ) Kuiper Systems(米 Amazonの子会社)
KDDI(au) Starlink Buissines(米 Space X)
Softbank OneWeb(英Network Access Associates)、Starlink Buissines(米 Space X)
楽天モバイル AST SpaceMobile(米)

まとめ

災害時に備えて用意しておきたいソーラーパネル&ポータブル電源を購入するにあたって知っておきたいことや注意することをまとめました。

電気やガスなどの生活インフラが寸断された場合、無料の資源として太陽光を活用することは必至です。ソーラーパネルやポータブル電源の使い方に慣れておく意味でも、手頃な製品を購入しておくことをおすすめします。

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