オメガ3オイルが花粉症に効くという話をよく耳にしますね。
オメガ3オイルを摂取すればつらい花粉症の症状が軽減されるとしたら、ぜひ試したいという人はたくさんいるのではないでしょうか。
オメガ3オイルには健康に役立つさまざまな効果が期待されています。でも世の中にはいろいろなオイルがあるので、どれがいいのか迷ってしまうのも事実。
今回はオメガ3オイルの持つ効能についてまとめるとともに、おすすめのオメガ3オイルの種類や効果的な摂取方法についてお伝えします。ぜひ参考にしてください。
このページの目次
オメガ3は免疫力を高める
オメガ3系のオイルには血中のコレステロールや中性脂肪を減らす働きがあるとされています。
血中の脂質が減ることで血行が促進されます。そのため、高血圧や動脈硬化などの予防や脳機能の活性化など、さまざまな効果が期待できます。
また、血行促進や脂質の減少は結果的に免疫力の向上、アレルギー体質の改善につながると考えられています。だからアレルギー反応の一種である花粉症にも効果があると言われているのです。
花粉症以外にも、アトピー性皮膚炎の改善にも効果が期待されています。
一般にオメガ3オイル(オメガ3系脂肪酸)として注目されている成分はα-リノレン酸と呼ばれるものです。オメガ3オイルを選ぶにあたっては、α-リノレン酸がどれだけ含まれているかが重要なポイントです。
α-リノレン酸は体内でEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)に変換されます。EPAやDHAは青魚に多く含まれる血液サラサラ成分として知られています。
近年ではDHAは脳機能を回復させる成分としても注目されていますから、α-リノレン酸の評価はますます高まっています。
おすすめのオメガ3オイルは?
α-リノレン酸が多く含まれているオイルは、
・亜麻仁油(フラックスシードオイル)
・インカナッツオイル(インカインチオイル/グリーンナッツオイル)
の3種類が有名です。
下のグラフは食用油の成分を比較したものです。これを見ると、どのオイルも飽和脂肪酸・オレイン酸・リノール酸・α-リノレン酸というようなオイル成分が混ざりあっていることがわかります。
さまざまなオイルの中でもα-リノレン酸の比率が特に高いものが、えごま油・亜麻仁油・インカナッツオイルの3種類なので、これらがオメガ3オイルの代表というわけです。
オメガ3オイルは体内で合成することができない必須脂肪酸と呼ばれるオイルなので、食物から積極的に摂取することが望ましいとされています。
オイルは製品によって価格も異なれば成分比率にも違いがあります。また、オメガ3オイル(オメガ3系脂肪酸)という名称はオイルの成分表には記載されていないことも多いのでわかりにくいかもしれません。
迷った時には、パッケージに記載されている成分比率の中で、α-リノレン酸の含有量を確認するようにしましょう。
とあるメーカーが販売している亜麻仁油のパッケージには次のような記載がありました。
「オメガ3 α(アルファ)リノレン酸 57-62g」
このように記載されている製品はとてもわかりやすいですね。
オメガ3オイルを摂る際の注意点は?
オイルは高品質のものを上手に摂取することが重要です。
高品質というのは、簡単にいうと
・古いものではない
ということです。
具体的な例を挙げると、次のようなプレミアムがついているものが高品質であると言えます。
・無精製
・オーガニック
また、オメガ3オイルの特徴として、非常に酸化しやすいということがあります。そのため注意点として、次の3つが挙げられます。
・開封後は冷蔵庫に保存
・開封したら6週間を目安に使い切る
オメガ3オイルに限らず、加熱したオイルは酸化しやすくなるため身体に害を及ぼすこともあります。特にもともと酸化しやすいオメガ3オイルの場合は、加熱による酸化をできるだけ防ぐ必要があります。
やはりドレッシングのように非加熱で使用するのが一番でしょう。
また、冷蔵庫に保管するのも酸化を防ぐのに有効です。
なお、6週間で使い切るのは大変だと思うかもしれませんが、実は全然そんなことはありません。
例えば170gの亜麻仁油を購入した場合、毎日小さじ1杯(5g)使うと34日間で使い切る計算になります。
1日あたり小さじ1杯摂れば十分だと言われている亜麻仁油ですが、もともと大きなビンで売られていることは少ないので、毎日欠かさず摂取しようと考えている限り、使い切れないということは無いと思います。
オメガ3と一緒に摂りたいオメガ6
身体にとって必要なオイルはオメガ3だけではありません。もう一つ重要なオイルとしてオメガ6オイルがあります。オメガ6系脂肪酸も必須脂肪酸です。
オメガ6オイルの代表はリノール酸と呼ばれるオイルです。リノール酸が比較的多く含まれているオイルには次のようなものがあります。
・コーン油
・綿実油
また、必須脂肪酸ではないのですがオメガ9系脂肪酸も身体に良い効果があるとされています。オメガ9オイルの成分はオレイン酸です。
オレイン酸にも血中コレステロールを下げたり、細胞の酸化を防いだりする効果があるとされていますので、健康維持のためにはオメガ3とオメガ6を同時に摂取することが望ましいと考えられています。
厚生労働省の2015年版の「日本人の食事摂取基準」には、オメガ3とオメガ6の摂取目安は次のように記されています。
50~69歳の男性の場合、1日あたりの推奨量は次のとおり。
オメガ6・・・10g
この数値から見ると、オメガ3とオメガ6の比率は1:4。
他の年齢でもほぼ1:4の比率となっています。
えごま油・亜麻仁油・インカナッツオイルにはそれぞれ、α-リノレン酸以外にリノール酸も入っています。どのオイルもα-リノレン酸の比率が高く、一見して推奨比率の1:4とは逆に、オメガ3過多になるのでは、と思う方もいるかもしれませんね。
でも、もともとリノール酸は日常的にコーン油などを調理に使うことで摂取量は足りていると言われています。
どうしてもオメガ3の方が不足しがちになります。だから意識的に摂取する必要があるのはα-リノレン酸が含まれているオメガ3オイルということになります。
加熱調理が可能なオメガ3オイルも
一般的には加熱が不可なオメガ3オイルですが、実は加熱が可能なものも存在します。
まだ一般的に知られていなかったり、価格が高めだったりしますが、興味のある人は使ってみてもいいかもしれません。加熱調理に使えるのであればそれに越したことはありません。
アリーガ(alligga)フラックスシードクッキングオイル
亜麻仁油でありながら加熱が可能なオイルです。
メーカー発表ではオメガ3の比率は57%以上で、加熱してもほぼ変わらないとのこと。生でなくても使えるので、料理にちょいかけするなど利用範囲が広いのがうれしいですね。
ビンで購入して使いきれるか心配な方は、使いきりタイプがおすすめです。
カメリナオイル
新しいオメガ3オイルとして注目されているカメリナオイルは、アマナズナから抽出されたオイルです。α-リノレン酸を27%ほど含んでおりオメガ3オイルに分類されますが、加熱が可能です。
TBS『名医のTHE太鼓判』でも次世代のスーパーオイルとして紹介されました。
まとめ
今回の内容をまとめると次のようになります。
・代表的なオイルは、えごま油・亜麻仁油・インカナッツオイル。
・オメガ3オイルは酸化しやすいので加熱しないように注意し、冷蔵庫に保管する。
・オメガ6オイルと同時に摂取することが望ましい。
以上、花粉症などアレルギー症状の緩和が期待できるだけでなく、健康な生活を送るために必要不可欠だとされているオメガ3オイルについてお伝えしました。
オメガ3オイルの摂取を考えている方、まずは摂ってみることをおすすめします。
管理人は毎日ヨーグルトに亜麻仁油をひとさじ加えて食べています。こういうものは毎日少しづつ摂り続けることこそが大切です。
健康に良いと言われているオメガ3オイルを、あなたも日常生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか。