その「常識」に待った!間違いだらけの疲労回復法を信じていませんか?

疲れた時には○○がいちばん!・・・でもそれって本当に正しいのか。

いつの頃からかはよくわからないけれど、なんとなく「常識」になってしまったような疲労回復法というものがいくつかあるように思う。

昔から伝わる民間療法のようなものの中には、十分なエビデンス(科学的根拠)があるものも少なくない。たとえば「風邪をひいたら玉子酒」なんかも、タンパク質の摂取と体温の維持を狙ったもので、体調を崩した時には効果的だ。

でも、疲労回復の方法として知られていたものの、最近になって間違いだったことが判明したものもある。それを知らずに実践して逆効果になることも・・・・。

そんな間違った常識をいくつか調べてみた。

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「栄養ドリンクは万能」なわけではない

デスマーチが繰り広げられているような職場に栄養ドリンクの差し入れは定番かもしれないけど、栄養ドリンクで疲労が回復したことってあるのかというとかなり疑問だ。

【なおすけ】も若い頃、どうしても倒れられない時に風邪をひいちゃって、市販薬と一緒に1500円の○ンケルを2本飲んで何とか乗り切った経験がある。あれって果たして○ンケルが効いたのか、風邪薬で風邪が治っただけなのか、それとも精神的なものだったのか・・・。

一般に市販されている栄養ドリンクの成分って、そのほとんどがアルコール無水カフェイン、それに糖分

アルコールや無水カフェインは疲労を解消するというよりも、苦痛を抑え込んで麻痺させることを狙ったものなので、飲んだ瞬間は抑え込めても効果が切れた後が怖いんだよね。さらにひどい疲労感が押し寄せてきたりして。

また、白糖を主原料とした糖分を摂取することで脳が錯覚を起こし、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンや、快楽ホルモンのドーパミンが分泌されるのはよく知られていること。

デスマーチ状態の職場で栄養ドリンクを飲んだら、ひょっとしたら一時的に仕事の効率がアップするかもしれないね。でもこれもあくまでも一時しのぎ。効果を継続するためには脳を錯覚させ続けるためにカフェインや糖分を摂り続ける必要が・・・。これって身体にいいことなのかな。

「栄養ドリンクを飲んでおけば大丈夫」という発想は、疲労への対処を先送りにしているだけってこと。「飲んだから安心、もっと働け」みたいなのはダメでしょ、これ。

「コーヒーを飲んで疲労回復」は錯覚

「コーヒーを飲んで疲労が回復したと感じるのは、カフェインが切れてただけなんじゃない?」という説が一時期から出回り始めて、コーヒーブレイクが単なる中毒症状の緩和に成り下がったと話題になった。

コーヒーに含まれるカフェインに中毒性があることは周知だけど、コーヒーを毎日飲むことは、ポリフェノールが摂取できるので、心筋梗塞や脳梗塞の予防になるとも言われてる。だから一概に悪いわけじゃない。上手な付き合い方が求められる飲み物だと思う。

前述したけど、少なくともカフェインには一時的に苦痛をマヒさせる効能があるから、脳内の疲労物質を抑え込んでくれる可能性がある。でもそれは疲労を回復しているというわけではないので、根本的な解決にはならない。

また多飲するほどに中毒性が進む上に、カフェイン効果にも耐性ができてしまうのでさらに量を増やさなければ効かなくなっていく。がぶ飲みは胃腸への負担副腎疲労などが心配になるよね。

結局のところコーヒーってのは単なる嗜好品として楽しむのがいちばん。コーヒーをがぶ飲みして疲労を乗り切ろう、なんて、コーヒーに期待しすぎだってことだ。

「熱い風呂に入れば疲れは取れる」ということはない

江戸っ子は熱い湯が好き」という言葉がある。最近はあんまり聞かないけど。

ぼくは「熱い湯に入るから江戸っ子は意気がいい」という意味か思っていたんだけど、本当は「江戸っ子は気が短いから、ぬるいお湯にゆっくり浸からず、熱い湯にさっと浸かってすぐに出ることが多かった」とって意味だとか。

今でも時折、じっとしていられないほど熱い温度設定にしてある銭湯がある。熱いお湯に我慢して浸かっていると疲れが取れて元気になる、という発想があるからなのかな。熱い風呂って好きな人は好きだよね。

熱い湯でのぼせてそのまま布団で横になれば、ぐっすり眠れるような気がする。でもそれは違うんだそうだ。

そもそも風呂に入るのってのはかなりのエネルギーを消費する行為。お湯が熱かったら余計に体力を消耗する。熱い湯に入ってぐったりしてしまっては、疲労回復どころの話じゃない。疲労に疲労を重ねて疲れ切って寝る、ってだけのことだって。

正しい入り方をすれば入浴は疲労回復につながる。熱い湯に入れば誰もがチャキチャキになるわけじゃない。

疲労回復にはうなぎがいいって誰が言った?

昔から滋養強壮のためのスタミナ食として高い評価を受けてきたうなぎ。

近年のシラスウナギの高騰により、気軽に食べられない高級品になってしまった。ぼくも行きつけのうなぎ屋とサヨナラした。

でもうなぎが健康食として重宝されたのって、そもそもビタミンAとかDとか、ミネラルが摂取しづらかった江戸時代の話らしいよ。現代ではウナギを食べなくても他の食材で滋養強壮の効果を得ることは充分できる。

うなぎに多く含まれるビタミンAは体内でレチノールに変換される。レチノールの摂り過ぎはビタミンA過剰症を引き起こすことがあって、儀容競争とは逆に食欲不振や倦怠感、手足の痛み、睡眠障害、脱毛などの症状につながることもあるとか。

うなぎ1尾200gで3000μgほどのレチノールが含まれている。レチノールの一日の摂取上限は成人で2700~3000μgなので、ちょうどうなぎ1尾分で一日の許容限界になる。よくできてるね。

実際には、うなぎ1尾は200gを越えていることがほとんどだから、毎日1尾食べるのは摂り過ぎだ。

うなぎ以外では、アンコウの肝やヤツメウナギ、ギンダラ、鶏や豚のレバーなどもレチノール含有量が高いから、摂り過ぎには十分注意。

ビタミンAは体内に蓄積していく性質があるので、骨粗しょう症になる恐れがある中高年は更に注意が必要だとか。若い人と比べると、摂取上限は1500μgまで引き下げる必要があるそうだ。

そして何より、うなぎは脂質の多い食材なのでカロリーが高く、かば焼きのタレがまた塩分・糖分をしっかり含んでいるものだから、いろいろとね・・・。

うなぎは土用の丑の日に食べればそれで充分。やたらと高いし・・・。

ちなみに土用ってのは季節の終わりのことを指していて、丑の日ってのは十二支で表した日柄のこと。土用の丑の日は年に4回ある。

で、もともと丑の日に「う」の字が付く食べ物を食べると縁起がいいという迷信に加え、ある人が知り合いのうなぎ屋を繁盛させるために一計案じたのが「土用の丑の日のうなぎ」の始まりだとか。しかもそのある人ってのはエレキテルで有名な平賀源内だという説が濃厚。

まあ、迷信の延長のような「土用の丑のうなぎ」だから、それほど高いお金を払って食べるほどのものでもないかも・・・。

ステーキを食べれば元気になれるの?

昔からステーキはスタミナ食品の代名詞。「週に3回はステーキハウスに通う」という人も少なくないくらい、好きな人は大好きだ。最近では肉ダイエットという言葉も耳にするようになった。ホントに痩せるのかは個人差があるようだけど。

「スタミナをつけたいときにはステーキ」というイメージは、ぼくにも確かにあるけど、疲労回復が目的であれば他の食べ物の方がいいという場合もあるって。

何と言っても、肉は消化に時間がかかる食品。消化のために胃腸に留まっている時間ってのは食品によって異なり、果物なら40分、野菜は2時間、炭水化物は8時間と言われてる。そして肉が消化器官に留まっている時間は、なんと12~24時間。

疲労しているときには、なるべく消化の良いものを食べないと、消化にエネルギーを使い過ぎちゃう。特に疲労がピークに達している時は、胃腸の機能も弱まっている。内臓に負担をかけないことと、早く吸収してエネルギーに変えることと、両方が大事。

疲労回復の近道は、いつもステーキとは限らないわけだ。

でも「〇きなりステーキ」はおいしいから、食べるとぼくはいつも元気になった気がする。疲れ切ってないときは。

タバコでストレスは軽減されてる?

「緊張した時や疲れた時は、まずはタバコを一服」が喫煙者のストレス解消法。

吸わない人にはわかってることだけど、これはストレスの解消にも疲労回復にもなっていない単なる錯覚。

ニコチンの中毒症状が緩和されて、脳が疑似的に幸せに感じているだけ。そのからくりがわかっていても、タバコをやめられない人が多いわけだけど・・・。

タバコは甘いものと一緒。身体に良かろうが悪かろうが、欲しいものが入ってくれば脳は一時的にでもセロトニン(幸せホルモン)やドーパミン(快楽ホルモン)を分泌するようにできてるからね。

特にニコチン成分というやつは有害物質であるにもかかわらず、脳をだますそうだ。脳はニコチンのことを、それとよく似た構造のアセチルコリンと間違えるんだって。

アセチルコリンは副交感神経を刺激してリラックスさせるホルモン。これが増えることでセロトニンの分泌が始まるのであれば正常な反応なんだけど、ニコチンが引き金では健康上好ましいはずはない。

副流煙のリスクは年々問題視されてきており、喫煙者の肩身は狭くなる一方。このあたりで喫煙者は心機一転、周りのためというよりも自分自身のために禁煙外来に足を運んでみては?

「筋肉疲労の原因は乳酸」はもう古い?!

運動部の経験がある人などは、練習や試合の時にレモンのハチミツ漬けを差し入れしてもらった経験があるかも。昔から「疲れた時には酸っぱいものを食べて疲労回復」というのが定番でだった。

「筋肉が疲労すると疲労物質である乳酸が発生するので、レモン(クエン酸)で乳酸を分解すれば疲れはとれる」という考えが長い間常識だと思われてたんだけど、近年では違うみたい。

乳酸は疲労物質ではなくてエネルギーのもとだということがわかってきたんだとか。

ではクエン酸が疲労回復のためにどう役に立っているのかというと、現段階で科学的根拠はほない、というのが答え。クエン酸回路と呼ばれるエネルギー産出プロセスの一部で利用されているため、ミトコンドリアがエネルギーをつくる過程で必要不可欠な要素の1つなのではないか、ということが分かっている程度だそうだ。

でもクエン酸には注目すべき点が1つある。それは、鉄分とカルシウムの吸収を促進させる働きがあるということ。

鉄分は汗とともに流れ出てしまう物質なので、特に汗をかく仕事や激しいトレーニングをするアスリートなどは、不足した鉄分を効果的に摂取するためにも、クエン酸は欠かせない。また、カルシウム不足は骨粗しょう症の原因となるから、特に中高年は意識して摂取しないといけない。

鉄分の摂取は血流を整えるので、疲労回復につながる。乳酸云々はとりあえず置いておいて、今後はクエン酸と鉄分・カルシウムの組み合わせで覚えておくことにしよう。

「疲れたら甘いもの」は正しいの?

疲れた時やストレスがたまった時に甘いものを食べると、ホッと一息つけて休まったような気持ちになることがある。糖分を摂取することで血糖値が上昇し、脳内でセロトニン(幸せホルモン)の分泌が活発になり、一時的に気持ちが安定するからだそうだ。

でもセロトニンの分泌による幸せ感はホンモノの幸せではなく、長続きしない。一時しのぎなので、糖分がなくなるとまた疲労感や不安感が戻ってくる。それをまた不快に感じる脳は糖分を求める。このスパイラルにハマって、多くの人がメタボになっていく・・・。

疲れた時の甘いものは脳の錯覚だから騙されないで、と自分に言い聞かせるようにしよう。少量のチョコレートやアメなどで満足できるように。

疲労回復を目的として何かをするのであれば、温かい飲み物でも飲んで休息する方が内臓に余計な負担もかからなくて、よっぽど効果的なことの方が多いみたい。

「温泉は疲れを癒す」ってホント?

日帰り温泉でも何でも、天然の温泉というものは疲労回復効果があると言われてきた。その効能は温泉成分によって違いはあるけど、基本的には次のような効果が疲労を解消してくれるのだと考えられている。

<温泉の効能>
・温まりやすく冷めにくい
・さまざまな温泉成分が体表や気管から吸収される
・解放感が心身をリラックスさせる

ただし、その効能を十分に生かすためには、正しい入浴の仕方を知っておく必要がある。誤った入浴をすると健康の上では逆効果になることも。

まず第一に、長湯し過ぎないこと。せっかく来たんだからと欲張る人がいるけど、長く入れば効能が高まるってわけじゃない。それどころか、効能の強い温泉に長く浸かっていると成分が効きすぎて湯あたりを起こしたりするので逆に危険だとか。

熱めの温泉なら10分、冷泉でも30分を限度にしておくのが良い入り方。

入る回数にも目安がある。古来から行われてきた湯治(とうじ)と呼ばれる温泉療法では、初日の入浴は1回だけとし、2日目以降は体調を見ながら1日に2~3回を目途に入るのが正しい利用法だった。数をこなせばいいというわけではないんだね。

また、温泉成分は体表に付着して徐々に効いてくる。湯上りにお湯をかけて洗い落としてしまうのはもったいないらしい。

疲労回復が目的で温泉に入るのであれば、本来ならば3週間から1カ月は滞在するべきであり、一回だけ行って長時間浸かるのはあまり意味がないと考えられている。

江戸時代、有力な武将たちはお抱えの温泉を持っていて、自分も利用するけど主に傷を負ったり病気になった家臣たちに湯治場として使わせていた。1カ月単位で滞在させてたらしいよ。良い温泉でも、その効能を正しく活用するのはコツがいるのかも。

酒を飲んだ方がよく寝られるの?

寝酒がやめられない人は、決まって「アルコールが入った方が心地よく寝られる」って言うよね。でも医学的に見た場合、アルコールを摂取して睡眠の質が高まることはありえないらしい。

「寝酒」という悪習慣から抜けられないから言い訳をしているだけかも。

良く寝られると思っている人は、そう錯覚しているだけ、というのが近年では常識になってる。特に飲み過ぎてしまった場合、アルコールが交換神経を刺激するため結果的に眠りが浅くなり、脳が十分に休まらない。しかもアルコールを分解させるために、睡眠時でも心臓や肝臓がフル稼働させられているので、体内はブラック企業並みに悪環境。疲労回復には程遠い状態を自ら作り出しているとしか言いようがないわけだ。

適度に摂取する分には、アルコールも健康に良い効果をもたらすと認められいる。睡眠前に飲むのではなく、夕食時などにいただくように心がければいいと思う。


間違ったことを続けていても疲労は回復しないし、健康も維持できない。特に頭の固い中高年のオジサンたちは、古い観念にとらわれないように注意しなきゃね。

ぼくも、常に新しい知識を持つように心がけてるつもり。

「情報を制する者は健康を制す」ってことかな。

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