「あなたの好きな食べ物は何ですか?」という質問に何が思い浮かびますか?
ジャンクフードから高級食材まで、頭に思い浮かべる食品は人によってさまざまだろうし、誰でも好きなものがあって、特に忙しい時や疲れた時には好きな食べ物でお腹を満たしたいと思うもの。
でもそれは疲労回復につながる食事という観点ではどうなのでしょうか。
このページの目次
偏食?過食?疲れがとれない原因は食生活かも
「朝から疲れている」「ずっと疲れが続いていて、なかなか抜けない」という人が増えてるのは言うまでもない。というよりも、それが当たり前のような世の中になってる。
みんなで疲れている社会では疲れていない人の方が特別に見られがちだったり。
毎日の疲労をしっかりと解消して出てくる人というのは、特別な体質だとか生まれつきだとか超人だからとかじゃなくて、案外当たり前の食生活をしているだけかもしれないんだけど。
でも、その当たり前が難しいとぼくは思う。
毎日忙し過ぎて食事のことまで気が回らない。そういうことってどうしてもあるよね。
「インスタントで適当に済ませる」「いつも同じ店」「ついついコンビニ」「酒とつまみ、最後にカップ麺」の夕食が週に何回もある人は、血液ドロドロかもしれないし、栄養不足かもしれない。ミネラルもアミノ酸も不足しているだろう。でも明日コロッと行くわけじゃない、と誰もが思ってる。
自浄機能が効かなくなったら老廃物は貯まっていく一方なので、脳は生命を維持するだけで精いっぱい。本来なら無理なくこなすはずの疲労回復作業などは後回しになってしまう。
また、ついつい好きなものだけを大量に食べてしまったり、無駄な食欲暴走でブレーキが効かなくなったりすることもありがち。
「みんなストレスが悪いんだ!」って叫びたくなるけれど、食べ過ぎてみたところでストレスが解消されるわけでなし。悪いスパイラルにハマっていくだけで、得することは何もないのだ。
疲労から回復するには、変なものを口にせず、自然由来の「ごく普通のもの」を食べることが一番の近道だとぼくは思う。
偏食でもOKなのは特別な人たちだけ
ところで、世界的なトップアスリートや著名人の中には、極端な偏食家が少なからず存在する。それが話をややこしくしている。
メジャーで活躍するイチロー選手は大の偏食家として有名。元々野菜嫌いで独身時代は焼肉(特に牛タン)ばかり食べ、結婚してからは奥さんの作るカレーを毎朝食べていたとか。とにかく自分で決めたらそればかりを食べ続けるそうで、そうめんと食パンだけの朝食を数年続けたり。また「○ンケルは毎日欠かさず飲んでいる」と自分で言ってる。
同じ食事や同じ行動といったルーチンを決めて生活している人は結構多く、メリットも大きいと言われている。でもイチロー選手の偏食ルーチンは早くから異色として注目されていた。
サッカーの中田英寿氏も野菜が食べられない体質で、子どもの頃からビタミン摂取はサプリまかせ。主食はスナック菓子。ヨーロッパのチームにいた時も宿舎ではカレーばかり食べていたそうだ。
マイクロソフト社を創設したビル・ゲイツ氏の食事はファストフードやピザ。世界中どこに行ってもマクドナルドが必須。ゴルフ界で活躍したタイガー・ウッズ氏もマクドナルド派で、彼が出場するツアーでは、ゴルフ場に専用のマクドナルドがオープンしたとか。また、遠征にはお抱えのマック職人が同行したという話もある。
最後に体操の内村航平選手。好きなものしか食べないことが自身のテンションアップにつながると公言している。肉と米が主食で、野菜が大嫌い。お菓子やジャンクフードが大好物で、○ラックサンダーが常備品というのは有名。北京オリンピックの間は「朝食はバナナかチョコプリン。夜はビッグマック。おやつは○ラックサンダー」だったとか。
一般人がマネをしたら間違いなく肥満か糖尿病か栄養失調になりそうな話ばかり。日頃の運動量や持って生まれた体質などがたまたま偏食生活に適合していたというだけで、万人に通用する健康法でないことは言うまでもない。
ところが有名人のやることはマネをしてみたくなるもの。その危険性が高いということで、イチローの食生活を特集したアメリカのドキュメンタリー番組は、関係団体から抗議が入って放送中止となったとか。
何かに秀でている人というのは、良くも悪くも特異な部分があるとぼくは思う。安易にマネをするのは危険だ。
「食事はバランス良く」は当たり前のこと
さて、特殊な人たちの話は置いとこう。普通の人はさまざまな食品を満遍なく食べることで必要な栄養素を摂取するのが正解だ。
野生動物は自分の身体に必要な栄養素を含む食材を本能的に嗅ぎ分けている。生きるために、あるいは病気を治すために、食べるべきものを自分で見つけられるのが野生動物。
野生の暮らしを捨てた人間は、動物が本来持っていたはずの能力を退化させてしまったのだろう。
自然療法の権威、石原結實氏は「偏食=悪ではない」という説を展開している。確かに「食べたいもの=身体が欲しているもの」という考え方は昔からある。それはそれで正しい場合もある。心身がある程度正しい判断を下せる状態であれば、欲求のままに食べても大丈夫なのかもしれない。
でも疲れている時は無理じゃないかな、たぶん。
厚生労働省は「日本人の食事摂取基準」を公表し、「食事はバランス良く食べよう」と呼び掛けている。アレルギーなどがある人は別として、バランス良く食べることが健康にとってプラスになると考えるのはかなり一般的なことだ。
疲れた脳は偏食になる
ドラマの中の天才外科医は困難な手術の後でガムシロップを原液のままコップ飲みしているけれど、あれは「失敗しない」天才だから。普通の人はあそこまで脳をフル稼働させられないからブドウ糖はあんなに必要ないよね。
また、実際には脳がエネルギーとして利用する栄養素がブドウ糖だけではないことも、近年ではよく知られている。
身体の疲労とはいっても、疲労を疲労と判断しているのは脳だ。オーバーワークや心理的ストレスにより脳疲労が起こると、味覚や満腹中枢が鈍り、制御不能に陥る。その結果、偏食や過食、あるいは味覚異常・嗜好異常などの症状が現れ、むやみやたらと甘いものや脂っこいもの、刺激物などを求めたり、いくら食べても満足できなくなったりしてしまう。
脳疲労の回復には糖だけでなく、ミネラルもアミノ酸も必要。ホルモンの原料としていろいろな栄養素を補給する必要もあるし、血液のことも考える必要がある。欲望に任せてブドウ糖ばかり摂取しても良いことはない。
毎晩同じようなものしか食べていないと感じる場合、その食事習慣は疲労回復につながるどころか、疲労を蓄積させているかもしれないわけだ。
「疲れたら甘いもの」でOK?
昔からよく耳にする「疲れた時には甘いものが一番」「山歩きの補食はチョコレートが最適」などといった習慣は、あながち間違いではない。
甘いものを食べることで欲求が満たされ、脳内にはセロトニンやドーパミンといった「幸福感や安らぎを感じさせるホルモン」が発生する。疑似的に幸せになれるわけで、ホッと一息つけるのはそのため・・・。というような話は、よく耳にしてるんじゃないだろうか。
この満足感は一時的な感覚で終わってしまう。身体っていうのはよくできているもので、甘いものを食べて血糖値が急上昇すると、体内で血糖値を抑えるホルモン(インシュリン)が大量に分泌されるため、今度は血糖値が急降下する。持ち上げてからのズドン。その落差は、人によっては低血糖症になるほどらしい。
血糖値が下がると脳は不快感や不安感を持つため、また糖分を欲しがる。過去の栄光が忘れられない、みたいな感じか。そのサーキュレーションは良い結果を生むわけがなく、肥満や糖尿病、拒食症につながることは言うまでもない・・・。
ブドウ糖は確かに脳にとっての大切な栄養素だけど、脳はブドウ糖を欲しているというより、エネルギー不足を警告しているわけで、ブドウ糖の元となる砂糖を食べさせようとしているわけでは決してない。
「疲れたらすっぱいもの」でOK?
運動部のマネージャーが差し入れるものと言えば、一昔前は「レモンのハチミツ漬け」が王道だった。筋肉が酷使された時に筋肉中に発生する乳酸を、レモンに含まれるクエン酸が分解してくれるという考えが主流だったから。昭和の時代だ。
現代の栄養学では、乳酸は疲労物質ではなく、糖を分解する過程でできる中間物質、すなわちエネルギー源として筋肉に利用されている栄養だという考えが一般的。変われば変わるものだ。
レモン(クエン酸)が疲労回復に役立つというのは、残念ながら科学的根拠の無い都市伝説みたいなもの、ということになる。現代では。
ただし、だからといってクエン酸が全くの役立たずだというわけではない。クエン酸には鉄分の吸収を促進する効果があるため、「貧血予防に役立つ」という新しい栄誉が与えられた。
鉄分の不足も慢性疲労の原因の一つだから、クエン酸は昔とは違う理由で「疲れたらクエン酸」と言われ、注目を浴びている。
昔から伝えられ続けた健康法のようなものの中には、現代では通用しなかったり逆効果だったりするものも少なくない。
疲労回復に効果のある外食メニューとは?
疲労を解消するためにはバランス良く満遍なく食べることが重要。でも結局のところ、何を食べればいいのかよくわからなくなる。ぼくの理解力が低いからか。
身体に良い食材とか、必要な栄養素の情報というのはいくらでも転がっている。テレビでも毎日のように紹介されている。「でも忙しいからとりあえず外食で」という人は、限られたメニューから食べるものを選ぶ必要がある。
以下にその代表例を挙げてみた。
豚肉もの
豚肉はビタミンB1を豊富に含んでいるタンパク質。もともとビタミンB群はタンパク質の分解に欠かせない栄養素なので、体内に摂取された豚肉は、言わば「即戦力」。
ついでにアミノ酸の吸収を助ける働きを持つビタミンCも摂取すれば、鬼に金棒。
ということでおススメは「生姜焼き定食」とか「生姜焼き弁当」。
生姜焼きにはタマネギが入っていたりいなかったりするけど、タマネギに含まれる流化アリルはビタミンB1の吸収を促進するので、ぜひ入っているものを探したい。
できれば刻みキャベツが添えてあって、味噌汁もついているとうれしいんだけど。
マグロやカツオ
マグロは日本人が伝統的に好んで食べてきたスーパーフード。健康維持に必要なアミノ酸(必須アミノ酸)のほとんどを、マグロを食べるだけで摂取できると言われている。
抗酸化物質も多く含まれているため、アンチエイジングにも効果が期待できる。クロマグロは別名「黒い宝石」と呼ばれているけど、宝石たるゆえんは価格の高さだけではないようだ。
というわけで、おススメは「マグロ山かけ定食」「マグロ山かけ丼」。
刺身定食ならそれでもいいのだけれど、できれば山かけを。山芋に含まれるムチンが老化防止に役立つ上にマグロとの相性抜群でおいしさもアップして一石二鳥。
もっと欲張ってオクラや納豆を追加して「ネバトロ丼」にすれば、動脈硬化も防げる完璧メニューになる。
セブンイレブンなら、セブンプレミアムの「まぐろのたたき」と「山芋とろろ」が買える。ご飯さえあれば家でもなんとかなりそう。
また、マグロと同じく抗酸化物質が豊富なのがカツオ。カツオは比較的手頃な価格でスーパーに並んでいるので、日々の食卓に用意しやすい。
ただ、カツオという魚は臭みがあるため、敬遠する人も多い。ぼくも臭みが苦手。
臭みが気になる場合は「日本酒に15分ほどつけておく」とか「軽く焼く」とかすると消える。薬味で消す方法もよく使われる。ぼくはフライパンでちょっと焼く。
自炊の苦手な人にはいろいろ面倒かもしれないけど、慣れてしまえば簡単なものだ。っていうか、自炊ぐらいできないとカッコいいオジサンにはなれない。
レバー(牛・豚・鶏)
スタミナ食材のド定番だけど、やっぱりレバニラ炒めはおススメ。自分で作れる人は鶏レバーでヘルシーかつ安く作ることも可能だけど、忙しい人は中華料理店かスーパーの総菜を買って食べることになると思う。
そもそもレバーというのは、含有している鉄分・ビタミンA・ビタミンB2の量では他の食品と比較にならないほど多い。「スタミナ補給にはレバニラ定食」というイメージは昔からあるけど、これは栄養学的にも認められている。
ただ、中華料理店でレバニラ炒め定食を食べると、味が濃かったり油が大量に使われていたり、さまざまな調味料が使われていたりすることがある。結果、カロリー的にはかなり高くなる。
それを考慮した上で、毎日ではなく一週間のローテに1回入れるとか、付け合わせの野菜をドレッシング無しで食べるとか、おまけの中華スープを飲まないようにするとか、どこかで工夫する必要はあるかもしれない。
ちなみに牛・豚・鶏のレバーのうち、鉄分含有量が最も多いのは豚レバー(100gあたり13mg)。次が鶏レバー(9mg)、ずっと下がって牛レバー(4mg)だそうだ。生の場合の数値だから、加熱すると減るだろうけど。
気をつけなければならない食品ベスト3
忙しい時にはコンビニで弁当を買ったり、スーパーのお総菜を買ったりすることがある。その際に気をつけなければならないと言われている食品について、少し調べた。
それを買ってはいけないということではなく、どんなリスクがあるかを知っておく必要があるということ。
できれば頻繁に食べることは避けた方がいい食品ベスト3を挙げてみる。
亜硝酸ナトリウムが入っているもの
亜硝酸ナトリウムは、ソーセージやハムなどの加工肉に入っていることの多い食品添加物。
変色を抑えてきれいな色を保ち続けるための発色剤としての役割と、ボツリヌス菌や病原性大腸菌O-157の繁殖を抑える防腐剤の役割を持っているそうだ。
亜硝酸ナトリウムは劇物に分類されており、その致死量は2gと言われている。ソーセージの中にあるアミンと反応してニトロソアミンという物質に変化して発がん性を持つことが明らかになってからは、亜硝酸ナトリウムの使用表示が義務付けられたり、添加物を使わない方向で製品開発が進められたりしている。
亜硝酸ナトリウムが使われている可能性があるのは、ウインナーやソーセージ、ハム、ベーコン等の加工肉のほか、明太子、たらこ、いくらのような魚卵(おにぎりの具を含む)など。
全ての製品に入っているわけではないけれど、表示は確認した方が無難だ。
トランス脂肪酸が入っているもの
マーガリンやパン、ビスケット、ケーキなどに広く使われているトランス脂肪酸を含む食品群。2015年にアメリカで全面禁止にする方針が決定したのを受けて、日本でもトランス脂肪酸の危険性が本格的に騒がれ始めた。
それ以前からメーカー各社は、トランス脂肪酸の量を極力減らす工夫を始めた。ホームページでトランス脂肪酸含有量を公開して安全性をアピールする努力をしている。
アメリカの製品と違い、日本のマーガリンはトランス脂肪酸が少なくなってきている。雪印のネオソフトは2004年の時点で商品10gにトランス脂肪酸が0.8g含まれていたけれど、2014年の時点では、10分の1の0.08gまで抑えることに成功している。企業努力に拍手。
脂質は身体に必要不可欠なんだけど、自然由来のものを食物と一緒に摂れば事足りる。トランス脂肪酸は油脂を生成する過程で生じるもので、言わば加工油。アメリカでは発がん性が高いとして全面禁止の措置を取ったけど、日本はそこまでの規制はしていない。
「摂る必要のないもの」であり「大量に摂ると身体に悪影響を及ぼすもの」だということだけは明らかなので、そこから先は自己判断で。
口にしてはいけない、というわけではない。トランス脂肪酸に限らず、脂質の摂り過ぎは生活習慣病を誘発するから、毎日大量に食べているとしたら嗜好を変えた方がいいですね、という話だ。
インスタント食品
インスタント食品は茹でたりお湯を注いだりするだけで調理を完了させるために、麺や具を一度油で揚げている場合がほとんど。カップラーメンやインスタントラーメンに使われる麺はフライ麺と呼ばれるもので、保存している間に油が酸化すると過酸化脂質という毒性物質に変化する恐れがあるそうな。
実は近年のインスタントラーメンのほとんどが、従来の「栄養不足」という好ましくないイメージを排除するために、ビタミンB1、B2を配合し、それをアピールしている。
大手メーカーのホームページにビタミンの含有量が公開されている。実際かなりの分量で、他の食品から摂取するよりも簡単かもしれないと思うほどだ。そのため「インスタントラーメンは栄養食だ」という意見まで出始めているけど、それはさすがに言い過ぎ。
周知のとおりインスタントラーメンは含有塩分も相当なものなので、スープまで飲み干した時に摂取されるナトリウムの量はハンパではない。1年365日食べたいのであれば、「スープは飲まない」ぐらいの覚悟をしなければ塩分の摂り過ぎで身体を壊してしまう。
食品添加物の塊のようなインスタント食品もあるので、身体に良いインスタント食品と悪いインスタント食品の区別が難しいようならば、あまり頻繁に食べない方がいいかもしれない。
今回挙げた食品はどれも、食べてすぐにどうなるというものではない。もし毎日食べているとしたら少し自重した方が良さそうだというだけの話。ぼくもアメリカンドッグが好きで、たまに食べてる。インスタントラーメンは年に1回食べるか食べないか、ぐらい。
もっとも、こういうのは趣味嗜好の問題だからね。
食事時間の調整も必要
「遅くまで残業して家に着くのはいつも深夜」「夕食を食べたらすぐ就寝」という生活をしている人にとって、食事時間を健康的にするのは難しい。一般的によく言われている「寝る前の3時間は何も食べない」なんてのは、早めに夕飯を食べられる人の話だろう。
もっとも、遅い時間の食事は「私は眠るけど内臓は休みなく働いてね」と言っているようなもの。まさに体内はブラック企業並みの労働条件だ。これでは疲労回復どころか、目覚めた時には内側からヘトヘト。ここはぜひとも改善したいところなのだけれど。
夕食が遅くなるようなら、食べる量を減らすことが先決。少しで満足できるようにするためには、それ以前に何か食べておくのがいいと言われてる。
例えばコンビニのおにぎりとかサンドイッチなどの軽食を5時~6時に補食として食べておけば、夕食は少なめで済む。ご飯を食べずにおかずだけ食べるという手もある。
補食として最もおススメなのは、フルーツ類や、ヨーグルトなどの乳製品。最近ではバランス栄養食品もたくさんの種類があるから、そういったものを活用するのもいいかもしれない。
食事の回数を減らすという選択肢
遅い時間に食べることで疲労回復が妨げられるのであれば、いっそ思い切って「夕食を食べない」という手もある。
「簡単に言わないで」と言われるかもしれないけれど、一日二食にして体質改善に成功した例は多く、芸能人や著名人の中にも二食派はたくさんいる。
二食にする最大のメリットは、睡眠時も含めて内臓を休ませる時間をしっかり確保できること。「内側から疲労をとる」という発想。
一日二食どころか、一日一食で生活している人たちもいる。著名人では次の方々が一日一食を公言している。
千葉真一・・・60代後半から一日一食に。
ビートたけし・・・朝は野菜ジュースをしっかり飲む。あとは夕食のみ。
朝食と昼食を水分もので済ませるスタイルが多い。この他にも次のような人たちが一日一食で元気に活躍している。
「朝食を抜いてみたところ、日中眠くなることがなくなり調子が良くなった」というような話はたくさんある。
私も以前3カ月ほど朝食を抜いてみたことがある。1カ月で体重が2キロ減り、悩まされていた日中の眠気やあくびが収まり、寝つきがよくなった。体脂肪率が自分史上最低レベルにまで下がったので腹筋が浮き出た。
その後、やはり朝食は家族と一緒に、ということでやめてしまった。あまりに簡単に体重が落ちたので心配になってしまった、というのもある。基本、ヘタレだから。
ただし、こういうことは安易なノリでやるものではない。しっかり下調べをして、メリット・デメリットを天秤にかけて行うものだろう。
自分に合った食事習慣を
好きなものばかり食べて健康になる、という健康法もある。「あれはダメ、これもダメ」と制限しすぎてストレスになるのは逆効果だという話もある。
もちろん、1日3食しっかり食べなきゃダメ、という医者も多い。人によってメリット・デメリットは異なる。当然だ。
自分に合った食事習慣が見つけられれば、信念をもって継続的に取り組めば成果は上がる。誰かのマネというだけでは長続きしないし、効果も薄いと思う。
ただ、最適な方法を見つけ出すには、さまざまな方法に手を出して試行錯誤する必要があるみたい。これは効果が期待できそうだと思ったことがあれば、まずは試してみるしかない。
要は、一日に必要なだけの栄養素やカロリーをどのような食事メニューで何回に分けて摂取するのかということだけ。偏ったり食べ過ぎたり、逆に食べなさ過ぎたりしなければそれでOK。疲れにくい身体づくりを目指して、食生活の見直しをしてみては?
ぼくの身体は自分に合った方法で、ここ数年体重がほぼ横ばい状態でキープされている。ちょっとうれしい。